畳のお部屋に家具やベッドを置いたとき、「あれ?脚の部分だけがへこんでる…」と気づいたことはありませんか?
特にお部屋の見た目が損なわれたり、「将来リフォーム費用がかかるのでは?」といった不安を感じたりするものです。
小さなへこみでも気になってしまうのは、毎日過ごす空間だからこそですよね。
実はその“へこみ問題”、もっと気軽に、もっと簡単に防ぐことができるんです。
しかも、特別な工具や高価なアイテムは必要ありません。
なんと、身近な100円ショップにあるアイテムで、畳の凹みをしっかりと防止し、できてしまった凹みもやさしくケアすることができるんです。
この記事では、100均で手に入るおすすめの凹み防止グッズはもちろん、「どうして畳はへこむの?」「へこんだらどうすればいいの?」といった基本的な疑問にも丁寧にお答えしていきます。
初心者の方でもすぐに実践できるよう、分かりやすくご紹介していきますね。
畳に凹みができる原因と放置リスク
畳はふんわりとした踏み心地が魅力的で、日本の暮らしには欠かせない存在ですが、その柔らかさゆえに、とてもデリケートな一面も持っています。
特に、家具やベッドの脚など一点に重さが集中してしまうと、その部分だけがポコッとへこんでしまうことがあるんです。
このような凹みは、初めは気にならないかもしれませんが、時間が経つにつれて徐々に深刻化してしまうことも。
へこんだ部分の畳の繊維は押しつぶされて変形しやすくなり、見た目にも凹凸がはっきりと現れてきます。
さらに、へこみを放置すると畳の表面が傷つくだけでなく、内部に湿気がこもりやすくなってしまい、そこからダニやカビが繁殖する原因にもなってしまうんです。
湿気がたまりやすい季節や風通しが悪いお部屋では、特に注意が必要ですね。
畳がダメージを受け続けると、せっかくのお部屋の雰囲気も損なわれてしまいますし、結果的に畳の張り替えや修繕に高額な費用がかかることにもつながります。
だからこそ、畳のへこみは「小さなこと」と思わず、早め早めの対策を心がけておくことがとても大切なんです。
畳の凹みを防ぐ基本の対策方法
初心者さんでも取り入れやすい、基本的な凹み防止の方法をご紹介します。どれも手軽にできるものばかりなので、畳のあるお部屋に家具を置いている方は、ぜひ今日から実践してみてくださいね。
「難しそう」「特別な道具が必要なのでは?」と思われがちですが、実際はそんなことはありません。工夫次第で、簡単に畳のダメージを抑えることができるんです。
特に女性の方にとっては、お部屋の雰囲気を壊さずにナチュラルに取り入れられる工夫ができるのは大きな魅力。
おしゃれで実用的なアイテムも増えているので、機能性と見た目の両方を大切にしたい方にもぴったりです。
また、畳の凹みは一度できてしまうと元に戻すのが難しくなります。
だからこそ「へこむ前」の対策がとても重要。小さな工夫を少しずつ取り入れておくことで、将来のリフォーム費用や畳の張り替えリスクを減らすことにもつながりますよ。
これからご紹介する方法を参考にして、無理なく続けられる凹み防止対策を始めてみましょう。
家具脚にクッション材・保護パッドを付ける
家具の脚に直接触れる部分には、柔らかい素材のパッドを貼るのがとてもおすすめです。
特におすすめなのが、フェルトやゴム製のクッション材です。
ホームセンターや100均でも手軽に手に入る上、シールタイプのものなら貼るだけでOKなので、道具も不要でとっても簡単です。
これらのパッドは、家具の重みが一点に集中するのを防いでくれるため、畳にかかる圧力をうまく分散させてくれます。
また、家具の移動時にもスムーズに動かせるので、畳の表面を傷つけるリスクも軽減できます。
デザインもシンプルなものからおしゃれなものまで種類が豊富なので、お部屋の雰囲気に合わせて選べるのも嬉しいポイント。
脚が細めの家具には厚めのタイプを選ぶとより効果的です。手間なく、しかも見た目も損なわないこの方法は、凹み対策の第一歩として最適ですよ。
マットを敷いて荷重を分散させる
家具と畳の間にマットを敷くことで、脚にかかる重みを広範囲に分散することができます。
これにより、脚の部分だけに圧力が集中するのを防ぎ、畳の表面がへこむのをやさしく防止してくれます。
特におすすめなのが、ジョイントマットやコルクマット、クッションマットなどの柔らかくて厚みのあるタイプ。
これらは床との接地面積が広く、家具の重みを全体に分散するのにぴったりなんです。
見た目にも違和感が少なく、お部屋のインテリアを損なわずに使えるのも魅力のひとつ。
また、ベッドやタンスなど重たい家具には、2重に重ねて使うとさらに安心です。
選ぶときは、家具の脚の形状や大きさに合ったマットを選ぶことがポイント。
必要に応じてカットして使えるタイプを選べば、よりきれいに設置できますよ。
家具の位置を定期的に移動する
同じ場所にずっと家具があると、その部分の畳にずっと負荷がかかり、そこだけがへこんでしまうことがあります。
これを防ぐためには、数か月に1回ほど家具の位置を少しずらしてあげるのが良いです。
大がかりに動かす必要はなく、数センチ単位でもOK。
少し位置を変えるだけでも、畳にかかる圧力を分散させることができるんです。
特にベッドやタンスなど動かしにくい大型家具は、脚の位置が変わるようにするだけでも違います。家具の脚下に敷く保護マットやフェルトを交換するタイミングに合わせて、家具の場所も少し調整してみるのがおすすめです。
こうした「ちょっとしたひと手間」を続けることが、畳のきれいな状態を長く保つ秘訣になりますよ。
100均で買える!畳の凹み防止グッズおすすめ
今の100円ショップには、畳を守るための便利なアイテムがたくさんそろっています。
種類が豊富で手に取りやすく、手軽に畳を長持ちさせたい方にぴったりです。
どのアイテムもコスパが良く、はじめての方でも取り入れやすいのが嬉しいポイント。
お部屋のテイストや家具のタイプに合わせて選べるので、実用性だけでなく見た目のバランスも重視したい方におすすめです。
椅子脚キャップ(シリコン・フェルト)
椅子やテーブルなどの脚にそのままかぶせるだけで使える、とっても便利なアイテムです。
シリコン製はやわらかくフィットしやすく、床への衝撃をしっかり吸収してくれるので、畳を凹ませにくくしてくれます。
フェルト付きのものは、滑りやすさも加わって移動時に畳を傷つけにくくなるので、特におすすめです。
最近では、透明タイプや木目風デザインなど、お部屋の雰囲気を損なわないものも増えており、インテリアになじませたいという方にも嬉しい品揃えとなっています。
サイズも豊富で、細い脚用から太めの脚用まで対応。
100円とは思えないほどクオリティの高い商品が並んでいるので、畳のお部屋で家具を使っている方は、まずはこの椅子脚キャップから取り入れてみるのがおすすめですよ。
ジョイントマット・コルクマット
畳の上に広く敷くことができるジョイントマットやコルクマットは、床全体をしっかりと保護したいときにとても便利なアイテムです。
特に、赤ちゃんがハイハイしたり遊んだりするスペースとしても安心ですし、ペットがいるご家庭でも爪や滑りによる傷つき防止に役立ちます。
ジョイントマットは、パズルのようにつなげて使えるので、お部屋の広さや形に合わせて自由にサイズ調整ができるのが魅力です。
デザインもカラフルなものからシンプルなものまでそろっており、お部屋の雰囲気に合わせて選ぶ楽しさもあります。
一方で、コルクマットは自然素材の風合いがやさしく、通気性や弾力性にも優れています。
厚みがあるため、重たい家具を置く際にも衝撃を吸収してくれますし、冬は冷気を遮ってくれる効果もあるので、季節を問わず快適に使えるのが特徴です。
これらのマットは100均でも手に入る小さめサイズから、ホームセンターやネット通販で購入できる大型タイプまで幅広くあります。
用途に応じて選べば、畳の凹み防止だけでなく、快適な生活空間づくりにもつながります。
滑り止めシート・保護シール
家具の脚に敷くだけで、ズレやすい家具の動きを抑えてくれる滑り止めシートや保護シールも、畳の凹み防止に効果的です。
特に、掃除や模様替えのときに家具を移動しても、畳が傷つきにくくなるので安心です。
滑り止めシートはカットして使えるタイプも多く、家具の大きさや脚の形に合わせて調整できるのが便利。
床と家具の間にしっかり密着するので、重たい家具のグラつきを防ぎつつ、畳の保護にも一役買ってくれます。
また、フェルト付きの保護シールなども併用すれば、クッション性がさらにアップ。
音の軽減にもつながるため、集合住宅やマンションにお住まいの方にもおすすめです。
ダイソー・セリア・キャンドゥの人気商品
日本全国に店舗展開している大手100円ショップ「ダイソー」「セリア」「キャンドゥ」では、それぞれのブランドらしい工夫や特徴を活かした凹み防止グッズが販売されています。
たとえば、ダイソーではフェルトシールや脚用クッションパッドの種類が豊富で、厚手タイプや大型家具用のアイテムも手に入ります。
店舗によってはベッド脚専用のクッション材や透明タイプの滑り止めなど、見た目に配慮されたものも展開されています。
セリアではナチュラル系や北欧風のデザインに合う、見た目にもおしゃれな商品が多いのが魅力です。
フェルトに刺繍が施されたものや、柄入りのマットなど、機能だけでなくインテリア性も重視する方に人気があります。
キャンドゥは実用性とコストパフォーマンスのバランスが良く、シンプルながら使い勝手の良いアイテムが揃っています。
コンパクトな滑り止めマットや、消音タイプのフェルトパッドなども見逃せません。
これらの100円ショップでは、実際に店頭で手にとって確認できるのはもちろん、最近では公式オンラインショップでも取り扱いが拡大されていて、ネットでも口コミやレビューが多数紹介されています。
人気商品はすぐに売り切れてしまうこともあるので、気になるアイテムは早めにチェックしてみてくださいね。
100均アイテムの選び方と失敗しないコツ
「100円だから」とつい油断して適当に選んでしまうと、せっかくの凹み防止アイテムも十分な効果を発揮できず、思わぬトラブルにつながることも。
ここでは、選ぶときにぜひチェックしておきたいポイントを詳しく解説します。
- サイズ確認:家具の脚に対して小さすぎたり、大きすぎたりすると、ずれやすくなったり見た目が不格好になったりします。使用する家具の脚の幅や形に合ったサイズを事前に測っておくと安心です。可能であれば、試しにひとつ使ってみてから買い足すと失敗が少なくなります。
- クッション性:畳への圧力を和らげるためには、ある程度の厚みと弾力のある素材が効果的です。フェルトやウレタンなどの素材は人気が高く、床の保護にも適しています。薄すぎるものは効果が弱まることもあるため、商品のパッケージに記載された厚みの数値を確認しましょう。
- 耐久性:素材が柔らかすぎるとすぐにすり減ってしまい、結果として畳が直接傷つくリスクが高まります。長期間使う予定の家具には、ある程度硬さのある素材や、繰り返し使える耐久タイプを選ぶのがおすすめです。貼り直しが可能なタイプも便利ですよ。
- 滑り止め効果:クッション性だけでなく、家具が滑って動いてしまわないようにすることも重要なポイントです。特に軽い家具や、頻繁に動かすものには滑り止め付きのパッドやマットを使うと安心です。中には吸着タイプやシリコン製で強力に固定できる商品もあります。
また、商品によっては機能が1つに偏っている場合もあるため、「クッション+滑り止め」「厚み+耐久性」など、複数の機能を兼ね備えたタイプを選ぶのもよいでしょう。実際の使用環境に合わせて、適したアイテムを見つけてくださいね。
ニトリ・ホームセンターとの徹底比較|どっちが得?
100均は「とりあえず使ってみたい」「軽い家具に使いたい」「すぐに試したい」といったニーズにとてもマッチした便利な存在ですが、長期的に見た場合や、重量のある家具、大切な家具を設置する際には、より耐久性や機能性に優れたニトリやホームセンターの商品を検討するのもおすすめです。
ここでは、それぞれの店舗の特徴をもう少し詳しく比較してみましょう。
- ニトリ:厚みのある保護パッドやインテリアに溶け込むおしゃれなデザインの凹み防止マットが豊富。クッション性や吸音性に優れているものも多く、機能と見た目を両立したい方にぴったりです。価格はやや高めですが、その分長持ちしやすく、重い家具にも安心して使用できます。
- カインズ・コーナン:防音や防振、さらには滑り止めなど多機能な商品が充実しています。DIY向けのコーナーも充実しているため、サイズや素材をカスタマイズしたい方にもおすすめ。しっかりとした厚みのあるクッション材や大型家具用の保護マットなど、プロ仕様に近いアイテムも手に入ります。
- 100均:価格の手軽さが最大の魅力。特に、椅子やサイドテーブルなど軽い家具、または短期間だけの使用を想定している方には非常にコスパが良いです。種類も増えてきており、デザイン性の高い商品やフェルト付きなど機能性も充実してきていますが、耐久性ではやや劣る点もあるため、用途に応じて使い分けるのが賢い方法です。
それぞれの店舗ごとにメリット・デメリットがありますが、ポイントは「どの家具に使うか」「どれくらいの期間使いたいか」「どの程度の見た目を求めるか」といった、自分の目的に合わせた選び方をすること。コスパと用途のバランスを上手に取りながら、自分にとって最適な凹み防止アイテムを見つけてくださいね。
コルクマットを活用した応用的な凹み防止法
コルクマットは通気性が良いだけでなく、湿気を逃しやすい性質があるため、畳のカビ対策にも非常に効果的です。さらに、その弾力性が畳にかかる圧力をやさしく吸収してくれるので、家具の脚による凹みも大幅に軽減してくれます。特に、畳の部屋で長時間同じ場所に家具を置く場合には、コルクマットを活用することで畳のダメージを最小限に抑えることができるんです。素材自体も軽くて扱いやすいため、女性や年配の方でも簡単に取り入れやすいのも嬉しいポイントです。
脚に合わせてカットして敷く
コルクマットはカッターやハサミで簡単にカットできるので、家具の脚の大きさや形にぴったり合わせて調整できます。サイズをきちんと合わせて敷いてあげれば、見た目もすっきりしてお部屋の雰囲気を損ないません。特におしゃれなインテリアを意識している方にとっては、こうした細かな工夫がトータルコーディネートのポイントにもなります。マットがずれにくくなるように滑り止めと組み合わせるのもおすすめですよ。
複数枚重ねてクッション性をアップ
コルクマットは1枚でも十分なクッション性がありますが、より高い効果を求めるなら、複数枚を重ねて使うのが断然おすすめです。特に、重たい家具の下に使用する場合は、2枚重ねることで圧力の分散効果が高まり、畳への負担をより確実に軽減できます。
さらに、重ねることで弾力が増し、家具を置いたときの安定感や安心感もアップします。必要に応じて部分的に厚みを変えることで、凹みやすい箇所を重点的に保護することも可能です。素材が軽く扱いやすいため、女性や高齢者でも無理なく作業できるのも魅力のひとつです。
フェルトや滑り止めと組み合わせる
コルクマット単体でも十分な効果がありますが、フェルトパッドや滑り止めシートと組み合わせて使うことで、より強力な凹み防止対策が可能になります。たとえば、フェルトを家具の脚に貼り、その下にコルクマットを敷けば、ダブルでクッション性を確保できます。
滑り止めシートはマットのズレ防止に役立ち、安全面でも安心です。特に小さなお子様がいるご家庭では、家具のぐらつきやズレを防げることで転倒防止にもつながります。
異なる素材をうまく組み合わせることで、それぞれの欠点を補いながら、より快適で安全な畳空間を保つことができます。
畳に優しい家具選びと配置の工夫
凹みにくい家具の選び方
畳へのダメージを防ぐには、まず家具選びの段階で注意が必要です。
脚が太くて接地面が広い家具は、畳にかかる荷重を広く分散させることができるため、凹みができにくくなります。
特に四角く平らな脚の家具は安定感もあり、畳にやさしいとされています。さらに、素材としては金属製よりも木製の家具のほうが軽く、移動がしやすいためおすすめです。重い家具を避けることで、畳に長時間強い圧力がかかることを防げるのです。
また、最近では「畳にやさしい」と表示された家具も販売されており、脚の裏にゴムパッドが付いていたり、幅広設計になっていたりするものもあります。新たに家具を購入する際は、そういった仕様にも注目して選ぶとよいでしょう。
負担を分散させる配置の工夫
家具そのものの選び方に加えて、配置の工夫も畳を守る大切なポイントです。
たとえば、家具の脚の下に専用の保護マットや滑り止めパッドを敷くことで、接地面がさらに広がり、圧力が分散されやすくなります。これにより、脚の部分だけが深くへこんでしまうといった問題を防げるのです。
さらに、家具の配置をお部屋の中央から少しずらす、または向きを変えることで、畳の同じ箇所に常に重みがかからないように調整することが可能です。特に年に数回の模様替えや掃除のタイミングに合わせて、家具の位置を微調整するだけでも効果的。こうした少しの手間を習慣化することで、畳の寿命を長く保つことができます。
また、脚が多い家具やキャスター付き家具を選ぶことで、重量が分散されやすくなるという利点もあります。実用性と畳へのやさしさを両立させるためにも、家具選びと配置の工夫をセットで考えることが大切です。
費用ゼロでできる!無料の畳凹み防止アイデア
- 段ボールを敷く:不要になった段ボールを重ねて家具の脚の下に敷くだけで、しっかりとしたクッションの代わりになります。複数枚を重ねることでより高いクッション性が得られるため、重たい家具でも畳にかかる圧力をうまく分散させてくれます。段ボールのサイズを家具の脚に合わせてカットすれば、見た目もすっきりと仕上がります。
- 新聞紙やチラシ:手軽に手に入る新聞紙やチラシを何枚も重ねて敷くことで、簡易的なクッション材として使うことができます。表面が柔らかくなることで畳を直接傷つけるのを防げる上、不要になればすぐに交換できる点も便利です。畳の色移りが気になる場合は、紙の間にビニールを挟むと安心ですよ。
- いらない布を活用:着なくなったTシャツや古いタオルなどを折りたたんで家具の脚の下に敷けば、やさしい素材が畳を守ってくれます。布は滑りにくく、また吸湿性もあるため、畳との相性も良好です。色柄を選べば、ちょっとしたインテリアアクセントとしても楽しめます。
これらの方法は、どれも家にあるもので手軽に試すことができ、費用もかかりません。工夫次第でお部屋の雰囲気を損なわずに畳を守ることができますので、ぜひ自分に合ったアイデアでチャレンジしてみてくださいね。
畳に凹みができてしまった時の直し方
スチームアイロンで繊維を戻す
濡れタオルを畳のへこんだ部分に置き、その上からスチームアイロンをあて布のようにゆっくり押し当てます。
蒸気の熱と水分によって畳の繊維がふくらみ、本来の弾力を取り戻しやすくなる仕組みです。
アイロンは直接畳に当てず、必ずタオル越しに行うのがポイント。
あまり強く押し付けず、数秒ずつ様子を見ながら繰り返すと安全です。
仕上げに乾いた布で水分を拭き取り、しっかり換気して乾燥させましょう。
短時間で試せるうえ、軽度の凹みなら見た目がかなり改善します。
濡れタオル+重しで回復させる
スチームアイロンを使わずに、より手軽にできるのがこの方法です。
湿らせたタオルを凹み部分に置き、その上に雑誌や板など平らで重みのあるものをのせて、数時間から一晩ほど待ちます。
タオルの水分が畳の繊維に浸透し、ゆっくりと膨らむことでへこみが改善されやすくなります。
重しは安定感のあるものを選び、全体が均一に押されるようにするのがコツ。
翌朝タオルを外して乾かすと、見違えるほどきれいになっていることもあります。
専門業者に依頼する場合の費用目安
自分で修復するのが難しい場合や、凹みが大きく深刻な状態になっている場合には、専門の畳店やリフォーム業者に相談するのがおすすめです。
プロの手に任せることで、見た目が美しく整うだけでなく、畳全体の寿命を延ばすことにもつながります。
費用の目安は1枚あたりおよそ5,000円からですが、凹みの程度や畳の種類、また張り替えや表替えといった作業内容によっては1万円以上になることもあります。
出張費や処分費が追加でかかるケースもあるため、依頼前には必ず見積もりを取っておくと安心です。
業者によっては無料相談や小規模修繕のプランを用意している場合もあるので、複数社を比較して検討すると良いでしょう。
畳の種類別|い草・樹脂・和紙畳の凹み対策
- い草畳:自然素材ならではの通気性と香りが魅力ですが、湿気を吸いやすく凹みもつきやすい特徴があります。そのため、定期的な換気や湿気対策が欠かせません。家具の下にはクッション性のあるマットやフェルトを敷き、湿気をこもらせない工夫をしましょう。特に梅雨の時期や湿度が高い地域では、除湿機やすのこベースを併用するのも効果的です。
- 樹脂畳・和紙畳:天然い草に比べて耐久性が高く、水拭きできるため日常のメンテナンスがとても楽です。見た目もモダンでカラーバリエーションが多く、おしゃれさを求める方に人気です。ただし、素材自体が硬めでも重い家具の脚は凹みを作る可能性があります。そこで滑り止めシートや保護パッドとの相性が抜群で、組み合わせることで凹み防止と安定感を同時に得られます。和紙畳は色あせしにくい特徴もあるので、長期間美しさを保ちたい方におすすめです。
引っ越し・模様替え前にやるべき畳保護対策
家具の移動や新調前には、あらかじめ保護マットを敷いておきましょう。
特に重量のある家具を畳に直接置くと、短期間でも凹みができてしまうことがあるため、事前の準備がとても大切です。
マットは脚の位置に合わせてきちんとカットするのがおすすめで、ピッタリサイズに整えることで見た目もすっきりし、ズレにくくなります。
さらに、コルクマットや厚手のジョイントマットを使えばクッション性もアップし、畳への負担をしっかり軽減できます。
引っ越しや模様替えのタイミングで一度敷いておけば、長期的に安心して家具を配置できるので、ぜひ実践してみてくださいね。
畳を長持ちさせる日常メンテナンス
- 家具の位置をこまめに調整する:同じ場所に長期間家具を置いておくと、その部分だけがへこみやすくなります。数か月に一度でもいいので、少し動かして圧力を分散させましょう。
- 湿気をためないように通気を良くする:畳は湿気に弱いため、定期的に窓を開けて風を通すことが大切です。除湿機や扇風機を活用するのも効果的です。
- 畳の目に沿って掃除をする:掃除機やほうきをかけるときは、必ず畳の目に沿って動かしましょう。繊維を傷めずに汚れを取り除けるので、長持ちにつながります。
- 定期的に乾燥させて弾力を保つ:晴れた日には窓を開け放ち、畳に日光をあてて乾燥させると効果的です。湿気を飛ばすことでカビやダニの発生を防ぎ、畳本来の弾力を保てます。
- 畳の表面を拭き掃除する:固く絞った雑巾で軽く拭くと、皮脂や汚れを取り除き、黄ばみや劣化を防げます。重曹水などを薄めて使うと消臭効果も期待できます。
よくある質問Q&A|畳の凹み防止・修復の疑問
Q:凹んでしまった畳は元に戻りますか?
A:軽度の凹みであれば、濡れタオルとスチームアイロンを使って繊維を膨らませたり、湿らせた布を当てて数時間置くことで回復する場合があります。ただし、深く大きな凹みや長期間放置したものは完全には戻りにくく、専門業者に相談するのが安心です。普段から早めにケアすることが大切です。
Q:フェルトと滑り止めは一緒に使っても大丈夫?
A:もちろん併用OKです。フェルトがクッション性を高め、滑り止めが家具のズレを防いでくれるので、組み合わせることでより安心感が増します。特に小さなお子さんやペットがいるご家庭では、安全性と畳の保護を両立できる方法としておすすめです。
Q:どんな家具が畳に優しい?
A:畳に優しいのは木製で比較的軽量の家具で、さらに脚が広めで接地面積が大きいものが理想的です。細く尖った脚よりも、平らで幅のある脚の方が重さを分散でき、畳への負担が少なくなります。また、キャスター付きや金属製の家具は傷や凹みの原因になりやすいため、避けた方が安心です。
まとめ|100均アイテムで畳の凹み対策は今すぐ始められる
畳のへこみは、ちょっとした工夫で防ぐことができる身近なトラブルです。特に100均グッズはコストパフォーマンスが高く、誰でも気軽に取り入れられるのが大きな魅力です。シールタイプのフェルトパッドやキャップ、マットなどは初心者の方でも簡単に扱えるので、まずは試しやすいアイテムからスタートしてみると良いでしょう。
さらに、家具の選び方や配置の工夫、そして日頃のお手入れをあわせて実践すれば、畳を長期間きれいな状態に保ちやすくなります。たとえば、家具を定期的に少しずつ動かしたり、湿気対策を兼ねた換気を心がけたりするだけでも効果が期待できます。掃除の際に畳の目に沿って丁寧に掃除機をかけることも、へこみや劣化を防ぐポイントです。
まずは近くの100円ショップをのぞいて、気になるアイテムを実際に手に取ってチェックしてみましょう。人気の商品は売り切れることもあるので、見つけたときに購入しておくのがおすすめです。今日から始められる小さな工夫を積み重ねて、畳をやさしく守り、快適で美しい和の空間を長く楽しんでいきましょう。