「選からしんにょうを取った漢字って何?」と気になったことはありませんか?
見慣れている「選」という漢字から、左下のしんにょうを取ると、見たことがあるような、ないような字が残りますよね。
結論からいうと、「選」からしんにょうを取った形の漢字は「巽(たつみ)」です。
ただし、「巽」は「選」を省略して作った略字ではありません。
「巽」はもともと独立して存在する別の漢字で、「たつみ」「ソン」と読み、南東の方角などを表します。
つまり、
選 = しんにょう + 巽
と考えると、とてもわかりやすいです。
この記事では、「選」と「巽」の違いをはじめ、「巽」の読み方や意味、南東を表す理由、スマホでの変換方法、「撰」との違いまでやさしく整理していきます。
「選のしんにょうなしって何?」という疑問を、ここですっきり解決していきましょう。
「選」にしんにょうなしの漢字は「巽」|まず結論

「選」からしんにょうを取ると「巽(たつみ)」
「選」という漢字を見て、しんにょうの部分を取り除くと、残る形は「巽」です。
読み方は、主に音読みで「ソン」、訓読みで「たつみ」「ゆずる」です。「巽」には南東の方角などの意味があります。
そのため、
「選のしんにょうなしは何という漢字?」
と聞かれた場合には、
「巽(たつみ)という漢字です」
と答えるのがわかりやすいでしょう。
「巽」は「選」の略字ではなく独立した漢字
ここで注意したいのが、「巽」は「選」のしんにょうを省略した略字ではないということです。
見た目では「選からしんにょうだけを取った字」のように感じますが、「巽」はもともと意味と読み方を持っている独立した漢字です。
「選」は「えらぶ」という意味で使われますが、「巽」は主に「たつみ」と読み、南東の方角などを表します。
見た目がつながっているからといって、同じ意味の漢字というわけではありません。
「選」は「しんにょう+巽」でできている
「どうしてこんなに形が似ているの?」と思うかもしれませんが、それには理由があります。
「選」は、漢字の成り立ちを見ると「辵(しんにょう)」と音を表す「巽」から成る形声文字です。現在の字形で見ると、「しんにょう+巽」という構成だと考えると理解しやすいでしょう。
つまり、「巽」と「選」が偶然似ているわけではありません。
「選」の中に「巽」が含まれているため、しんにょうを取ると「巽」に見えるのです。
「選」と「巽」の読み方・意味・使い方の違い

「選」の読み方と意味
「選」は、普段の生活でもよく目にする漢字です。
主な読み方は、
- 音読み:セン
- 訓読み:えらぶ
です。
意味は、多くのものの中から目的に合ったものを選び出すことです。
たとえば、
- 選択
- 選手
- 当選
- 抽選
- 厳選
- 選抜
など、日常で使うさまざまな言葉に登場します。
「どれにするか決める」「たくさんある中から取り出す」という場面なら、基本的には「選」を使います。
「巽」の読み方と意味
一方の「巽」は、日常文章ではそれほど頻繁に見かけません。
主な読み方は、
- 音読み:ソン
- 訓読み:たつみ・ゆずる
です。
代表的な意味は南東の方角です。このほか、うやうやしい、ゆずるといった意味や、易の八卦の一つという意味もあります。
特に「たつみ」という読み方は、人名や名字、地名などで見かけることがあります。
「選」と形は似ていますが、「えらぶ」という意味で「巽」を使うわけではありません。
「選」と「巽」を一覧表で比較
| 漢字 | 主な読み方 | 主な意味 | よく使う場面 |
|---|---|---|---|
| 選 | セン・えらぶ | 多くの中から選ぶ | 選択・当選・選手など |
| 巽 | ソン・たつみ | 南東の方角など | 方角・人名・地名など |
「えらぶ」なら選、「たつみ」なら巽と覚えておくと、迷いにくくなります。
「巽」はどんな漢字?部首・画数・由来を確認
「巽」の部首・画数・基本情報
「巽」の基本情報も確認しておきましょう。
「巽」は12画の漢字で、部首は「己(おのれ)」に分類されます。音読みは「ソン」、訓読みには「たつみ」「ゆずる」があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 漢字 | 巽 |
| 画数 | 12画 |
| 部首 | 己(おのれ) |
| 音読み | ソン |
| 訓読み | たつみ・ゆずる |
| 主な意味 | 南東、ゆずる、八卦の一つ |
「選」の一部分としてだけ覚えるのではなく、「巽」だけでもひとつの漢字として覚えておくと理解しやすくなります。
「巽(たつみ)」が南東を表すのはなぜ?
「巽」は方角でいう南東を表します。
「たつみ」という呼び方は十二支を方角に当てはめた表現と関係しており、辰(たつ)と巳(み)の間の方向にあたることから「たつみ」と呼ばれます。
昔の方角表現では、十二支を使って方向を示すことがありました。
そのため「巽=南東」とだけ丸暗記するより、
辰と巳の間だから「たつみ」
と覚えておくと、意味が頭に入りやすくなります。
八卦では「巽」は風を表す
「巽」にはもうひとつ、昔から使われてきた意味があります。
易で使われる八卦の一つが「巽」で、風などを表します。
日常生活で八卦の意味を意識する機会は少ないかもしれません。
ただ、「巽」という漢字について調べたときに「風」「八卦」といった説明が出てくるのは、このためです。
「選」にしんにょうがないように見える理由
手書きではしんにょうが目立たなく見えることがある
「巽」を探しているのではなく、実際に「選」と書いてある文字を見て、
「しんにょうがないように見える」
と感じる場合もあります。
手書きでは、しんにょうの点や払いが続けて書かれたり、小さく書かれたりすることで、印刷された漢字とは印象が変わることがあります。
特に小さな文字では、一部分だけを見て判断すると別の字に感じやすいため、前後の文章も確認すると安心です。
フォントやデザイン文字で形が違って見える
パソコンやスマホでも、使われているフォントによって漢字の印象は変わります。
明朝体とゴシック体、教科書体などを比べると、線の太さや払い方が違って見えることがあります。
そのため「いつも見ている選と違う」と感じても、まずは文字そのものをコピーして調べてみるとよいでしょう。
旧字体・異体字と混同しないためのポイント
「選」には現在一般に使われる字体のほか、辞書上では旧字も確認できます。
ただし、「巽」が「選」の旧字体というわけではありません。
「巽」はあくまで別の漢字です。
旧字体や異体字を調べていると似た形がたくさん出てくるため、迷ったときは、
- 読み方
- 意味
- 部首
- 前後の文脈
を一緒に確認すると見分けやすくなります。
「選」「巽」「撰」の違いと見分け方

「撰」は「選」と意味が近い別の漢字
「選」「巽」とあわせて迷いやすいのが「撰」です。
「撰」は音読みで「セン・サン」、訓読みで「えらぶ」と読み、「えらぶ」「編集する」「詩や文章を作る」といった意味があります。
つまり、「選」と「撰」は意味が近い部分があります。
ただし、現在の日常的な表現で、
- 選択
- 当選
- 選手
- 選抜
などを書くときに使うのは「選」です。
「撰」は「勅撰」「撰述」など、限られた言葉で目にすることが多い漢字です。
「選」「巽」「撰」を一覧で比較
| 漢字 | 特徴 | 主な意味 | 例 |
|---|---|---|---|
| 選 | しんにょう+巽 | えらぶ | 選択・当選 |
| 巽 | 独立した漢字 | 南東など | 巽(たつみ) |
| 撰 | 手へん+巽 | えらぶ・文章を作る | 勅撰・撰述 |
「選」と「撰」は、どちらも「巽」に別の部分が付いた形になっています。
こうして並べると、似ている理由がわかりやすくなります。
迷ったら部首・意味・使われ方で判断する
漢字を見分けるときは、形だけで考えるよりも何を表したいのかを見るのがコツです。
「えらぶ」という普通の意味なら「選」。
「たつみ」「南東」なら「巽」。
「勅撰」「撰述」など、特定の言葉なら「撰」です。
似ている漢字でも意味や使われ方は違うので、文章の内容から逆に考えると判断しやすくなります。
スマホ・パソコンで「巽」を変換する方法

「たつみ」「そん」で変換する
「巽」をスマホやパソコンで入力したい場合は、まず
「たつみ」
と入力して変換候補を確認してみましょう。
使用している日本語入力ソフトによって候補の出方は異なりますが、「巽」は「たつみ」「ソン」と読む漢字なので、「たつみ」や「そん」から探せます。
名字や地名を入力したい場合は、前後の文字までまとめて入力したほうが候補を見つけやすい場合もあります。
変換できないときは手書き入力やコピー検索を使う
「たつみ」と入力しても見つからない場合は、次の方法があります。
- 「そん」で変換してみる
- スマホの手書き入力を使う
- 「選 しんにょうなし」と検索する
- このページの「巽」をコピーする
見た目しかわからない漢字では、手書き入力も便利です。
「読み方がわからないから入力できない」という場合でも、形から探せます。
人名・地名では正式な表記を確認する
「巽」は名字や地名などの固有名詞でも使われます。
固有名詞の場合は、似ている漢字だからといって勝手に「選」や「撰」に置き換えないことが大切です。
名前の漢字は一文字違えば別の表記になるため、名刺や公式な表記などで確認するのが確実です。
「選 しんにょうなし」でよくある疑問
「巽」は「選のしんにょうなし」と呼んでもいい?
字を説明するために、
「選のしんにょうなし」
と言えば、形を伝える表現としてはわかりやすいでしょう。
ただし、正式な漢字名のようなものではありません。
漢字としては「巽(たつみ・ソン)」という独立した字なので、正しく伝えるなら「巽」という名前で覚えておくのがおすすめです。
「巽」は名前ではどう読む?
「巽」は、姓などでは「たつみ」と読まれることがあります。
ただし、人名には一般的な音訓だけでは判断できない読み方もあるため、実際の人物名については本人の表記や読みを確認するのが確実です。
「巽」は常用漢字?
「巽」は、学校や一般社会で広く使われる「選」とは位置づけが異なり、人名用漢字として名前に使うことができる漢字です。
そのため、日常文章で頻繁に目にしなくても、名字や名前などで出会うことがあります。
「選」の旧字体や異体字にしんにょうなしはある?
「選」には字体の違いがありますが、「巽」は選の旧字体ではありません。
「巽」は「選」の構成要素にもなっている別の漢字です。
そのため、「しんにょうなしの選」というより、
「選の中に入っている漢字が巽」
と理解すると、いちばん整理しやすいでしょう。
まとめ
「選のしんにょうなしは何?」と気になったときの答えは、「巽(たつみ)」です。
ポイントを整理すると、
- 「選」からしんにょうを取った形は「巽」
- 「巽」は「選」の略字ではなく、独立した別の漢字
- 「巽」は主に「ソン・たつみ」と読む
- 「巽」には南東の方角などの意味がある
- 「選」は「しんにょう+巽」という構成
- 「撰」は「手へん+巽」で、「選」とは別の漢字
- 「えらぶ」なら基本的に「選」、「たつみ」なら「巽」と考えると見分けやすい
「選からしんにょうを取ると何になるんだろう?」と考えると少し不思議ですが、仕組みがわかれば意外とシンプルです。
「選=しんにょう+巽」
と覚えておけば、次に同じ字を見かけたときにも迷いにくくなるでしょう。

